古文単語565 赤版 - page 60

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漢字で「現」とあてて覚えるとま
詞 「うつし」 が 「現実に存在する」
その語幹「うつ」から来 いるといわれて
の語であることに注意。 「夢かうつつか幻か
と現代語でも使うので混同しやすいが、 あくま
実」のこと。くれぐれも「夢」や「幻」 混同しな
あまりうつつともなくて、柳の薄
うす
ぎぬ
、裏
うら
やま
ぶき
から
ぎぬ
着たりしを脱ぎて、
(弁の内侍)
すっかり
我を忘れて
、私は柳の色目の薄衣と裏地が山吹色
の唐衣を着ていたのを脱いで、
ここでの「うつつ」は「正気」の意味で用いられてい
て、
「うつつ+なし」=「正気がない」=「我を忘れる」
となる。
現実
正気。
打つ打つ
現実
うつ
(名) 【現】
38
文 法
1...,61,62,63,64,65,66,67,68,69,70 50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,...298