古文単語565 赤版 - page 56

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「うたて」は程度や量が(悪い方向
して用いられ、 「ますます」 「ますま
ますますひどくなるのを不快に感じて「
なり、 さらに悪い物事がどんどん進行すると
気味悪く」という意味も出てきた。派生語の
たておぼゆ・うたてし・うたてなり・うたてげなり
に「不快だ。嫌だ」という意味を表す。
桐の木の花、紫に咲きたるはなほ かしき 、
葉のひろごりざまぞうたてこちたけれ 、
(枕)
桐の木の花が紫 咲いているのはやはり趣深いが、葉のひ
ろがりようが
ひどく
仰々しいけれども、
「こちたけれ/ど」は形容詞「こちたし」の已然形「こ
ちたけれ」に逆接の接続助詞「ど」がついたもの。
ますま
ますま
いやだ。
情けなく
異様に。気
歌ってみ
ますます
情けない
うた
(副詞)
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文 法
1...,57,58,59,60,61,62,63,64,65,66 46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,...298