古文単語565 赤版 - page 227

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「由なし」と漢字をあてる。理由・根
に形容詞の「なし」がついてできた語。
かず、不満な感じを表す。
昔より、よしなき物語、歌のことをのみ心
めで、夜昼思ひて、おこなひをせましかば、
とかかる夢の世をば見ずもやあらまし。
(更級)
昔から、
つまらない
物語や、和歌のことにばかり熱中しな
いで、夜昼心を集中して、仏道に励んでいたなら、ほんと
うにこんな夢のようにはかない人生の憂き目(=夫の死)
を見な すんだだろうか。
「しめ/で」の「で」は未然形に接続し、 「〜ないで」
と訳す。反実仮想「ましかば〜まし」は超ー大切。
理由がな
手段がない
つまらない
よしーな、
つまらん
し、
理由もなけれ
手段もない
よし
(形・ク) 【由なし】
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文 法
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