古文単語565 赤版 - page 221

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「止む事無し」と漢字をあてる。 「
けない」の意味が原義。放っておけない
意から
の意味が生じた。類義語の「あてなり」は最
高貴なさまに対して用いる。
いとやむごとなききはにはあらぬが、すぐれ
時めきたまふ、ありけり。
(源氏)
それほど
高貴な
身分ではない方であって、格別に帝のご寵
愛をうけて らっしゃる方があった
「いと〜打消」は部分否定になり、 「あまり〜ない」と
訳す。 「に/は/あら/ぬ/が」の「に」は断定の助
動詞「なり」の連用形。 「が」は同格「〜で(あって) 」 。
同格の場合は下に体言を補って訳すのがポイント。今
回は「方」 。
捨てては
格別だ
身分が高い
。高貴だ。
やーみごと
格別だ
身分が高い
やむ
(形・ク)
【止む事無し
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文 法
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