古文単語565 赤版 - page 122

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「賢し」と漢字をあてる。的確な
のように度合いが過ぎて生意気な様子
に中古の女房文学にその用例が多い。 「
さかしだつ」は、すべて
の「利口ぶる様子」を言う。
さかしきやうにや思
おぼ
さむと、 つつまれて、
(源氏)
こざかしい
ように(光源氏が)思いなさるだろうかと、自
然と遠慮 れて、
「つつま/れ/て」の「れ」は自発の助動詞「る」の
連用形。ここでは「つつむ(=遠慮する) 」が心情語
となっているので、 「心情語+る・らる」は自発、と
いうパターンにあたる。
かしこ
。利口
気丈だ。
こざかしい
。利口ぶる
坂下
かしこい
こざかし
さか
(形・シ
【賢し】
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文 法
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