古文単語565 赤版 - page 101

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「異しからず・怪しからず」と漢字
し(=異様だ) 」を打ち消した形。ただ
意味にはならず、 むしろ「けし」を強めた
異常だ」の意となった。 「けし」の打消は「け
悪くはない) 」である。
いかにいかに何とか申さむずらむ……。けしか
らずの笑ひ様や。
(沙石)
全くもう、どのように申 上げるだろうか……。
不都合な
笑い方だな。
「むず/らむ」は推量の助動詞「むず」の終止形+現
在推量の助動詞「らむ」で、 「〜だろう」と訳す。打
消の意味はないので注意。
不都合だ
。異常だ。
けしからん
不都合だ
けし
(連語)
【異しからず
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文 法
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