い
ろ
は
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-
「傍ら痛し」と漢字をあてる。そば
するのが原義。そこから逆に自分をど
かしが 気持ちも表すようになった。 「他
ちである
1
か、 「自分を恥じる」気持ちである
2
かを文脈に応
じて訳し分ける。
おほかたさし向かひても、なめきは、などか
言ふらむとかたはらいたし。
(枕)
=
大体、向かい合っ 話す場合でも、言葉が無礼なのは、な
ぜこのようにしゃべるのだろうかと、
苦々しい
。
ここでの「かたはらいたし」は「傍らで見ていてハラ
ハラする」 という意味での 「苦々しい」 。疑問の副詞 「な
ど」があると、係助詞がなくても文末を連体形で結ぶ。
ここでは「らむ が連体形。
1
(傍ら
苦々し
。
いたたま
2
(傍らの人が
気
恥ずかしい
。
片腹痛いし
苦々しい
。
そばで見られ
恥ずかしい
かた
(形・ク
【傍ら痛し
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文 法