常
識
縁語はある語を中心
て表現を豊かにする修辞
ようなもの。掛詞とセット
詞の一方が縁語になることがあ
訳
舟の飼い葉桶も持って行ってしまった。童の真楫
ももう姿を見せないでしょう。かじをなくした舟
のような私は、今日からつらい世の中 どうやっ
て生きていけばよいのだろうか。
※
②の 「かぢ」 は 「楫 (舟のかじ) 」 と 「
真
ま
楫
かぢ
(人名) 」 の掛詞。
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269
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古
典
常
識
和歌の
縁
えん
語
ご
縁語
ふ
ね
か
ぢ
う
き
わたる
主な縁
衣
…
着る・
馴
な
る・
褄
つま
・
袖
そで
・張る・裁つ・
波
…
立つ・越ゆ・寄る・返
渚・海・川・
音
ね
・高し
弓
…
かへる・引く 射る・張る・
反
そ
る
露
…
消ゆ・末葉・結ぶ 置く・干 玉
葉・野 秋・命
糸
…
縒
よ
る・乱る・ほころぶ・細し・絶ゆ・
貫
ぬ
く
舟
…
漕ぐ・
帆
ほ
・天の
門
と
・かぢ・渡る・うき
煙
…
火・くゆる・なびく・焦がる
ふ
ね
も去ぬ
ま
か
ぢ
もみえじ
今日よりは
③
④
う
き
世の中を
いかで
わ
た
ら
む
( 『大和物語』
157段)
①
②
6